知財活性化提言~その104:知財活用の仕組み構築のハードルその4

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前回、5月8日発刊の「日経ビジネス」で
「顧客は奪い取れ~強い会社の喧嘩術~」という
特集が掲載されていましたことをお話ししました。
今回、その中の別の記事から
知財活動の仕組みにおけるハードルについて考えてみます。

その中で、ある企業の社長が30年に及ぶ
執念の追跡の末に中国模倣品工場を殲滅させた
ことが紹介されていました。
今も現地の動向に目を光らせているそうです。

一方で、最先端の技術開発を行い、
多数の特許を保有している大手企業が
中国企業・台湾企業や韓国企業にシェアを奪われ
ている事実もあります。

日経ビジネスに掲載されている企業と、
シェアを奪われている大手企業に共通していることは
「自社の技術開発の成果を特許化している」ことですが、
その使い方には大きな違いがあります。

日経ビジネスでは、日本企業から消えたのは
「闘争心」であると書かれていました。

特に、成熟商品を製造販売しているような
業態では、市場全体の伸びが鈍化していく中で
どうやって他社と差別化をして
顧客を振り向かせるかということが重要になりますね。

ここで、知財活動の仕組みを創るうえで
超えるべきハードルがもう一つ見えてきます。

それは、「闘争心なき知財取得は意味がない」という
経営者の考え方です。
この発想は、上述の「闘争心」のない発想と
共通するところがあります。

つまり、コストをかけて特許を取れば
とりあえず自社の製品は保護できる、
他社がもし真似をすればそれは
「有名税」と一緒で自社の技術が評価された証拠だ
という発想です。

はっきり言うと、たかが特許一つ取っただけで
守れるものなど知れていますし、
特許の内容と少し「ずらして」同じ性能・品質の
ものを作ることはいくらでもできます。

大企業のように資金と人員を投入して
大量に特許を取得しても守れないものが、
中小企業のように一製品当たり1件程度の
知的財産を取得するのがやっとの状態で
製品を守ることは不可能なのです。

であれば、その少ない知的財産を
いかに有効に活用して自社の売上と利益を
伸ばし、次の新開発への投資に回す原資を
創るかということを考える方が
よほど知的財産を取得する意義があります。

経営者が発想を変えて、執念と闘争心を持って
知的財産の活用をすることができるかどうか。

企業が生き残るための選択肢の一つとして
考えるべきことです。

御社ではどうですか?
知的財産は「守り」ですか?
「喧嘩=活用」のための道具ですか?