知財活性化提言~その108:知財を取得するだけで事業価値は高まるか?

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「後藤先生、ひとつ質問したいんですが、
将来、この事業を譲渡することを考えると、
特許だけでなく意匠や商標もとって
おいたほうがいいんでしょうかね?」

これは、先日コンサルティングを開始した
企業において、同席されている金融機関の
方から受けた質問です。

私が現在させていただいているコンサルティングは、
受けた経緯からいずれも金融機関の方が同席されていますが、
金融機関なりに将来のことを考えて
おられるようでした。

事業を実際に譲渡するかどうかはともかく、
当該事業の価値を高めることが
重要であることはいうまでもありませんし、
事業を守るために知的財産を取得することも
大事です。

では、その事業に関わる知的財産を取得すれば
事業価値は高まるのでしょうか?

答えは「NO」です。
当然ですよね。
その事業が成功するかどうかは
知的財産を取得するかどうかで決まるわけでは
ないからです。

もっと言えば、
「事業が成功するかどうか」ではなく、
「事業を成功させるためにどうするか」ということです。
そのために、知的財産をどう活用するのかということを
考えなければなりません。

知的財産は、あくまでも「ツール」ですから、
それをどう使うかはその会社、経営者が決めることであり、
事業の中での位置付けも決めないといけないのです。

その位置付けを決め、活用する仕組みを創らないといけないのです。

事業を成功させるための仕組の中に、
知的財産を活用する仕組みを組み込む。
その仕組みに必要な知的財産は何かを決め、取得する。

この流れ、押さえておくべきですね。