知財活性化提言~その129:社長の決断力:「捨てる」覚悟があるか?

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「後藤さん、本業(下請)と開発とどちらに
ウェートを置いていけばいいか、
決めかねているんです。どうしたらいいでしょうか」

これは、先日ある会社の社長と打ち合わせを
している中で、その社長から聞かれた質問です。

この質問を受けて、逆に私の方からこういう質問を
させていただきました。

「社長、社長自身がどういう方針でこの会社を
どうしたいと思っていらっしゃいますか?」

つまり、会社の方針・ビジョンが決まっていれば
どこにウェートを置き、経営資源(ヒト・モノ・カネ)を
配分するかがおのずと決まるのではないのか?という
ことを逆説的に聴いたのです。

その会社の社長は、非常に開発に熱心ではあるのですが、
会社設立以来の本業も大事にしたいというお考えもあるようで
迷っておられるようでした。

旅をするときには、普通はどこへ、何をしに、
いくらで、どういうルートで・・・
等々、あらかじめ決める方が普通だと思います
ときにはあてのない旅もしたくなるかもしれませんが、
やはりそれは例外だと思うわけです。

会社の経営も、世の中という大海に船出する小舟と考えれば、
同じように方向性を決めないと、社員も動けませんし、
金融機関も「この会社に融資してもいいかどうか」の判断も
できないでしょう。
ましてや、知的財産の活用などは全く見えません。

以前もこのブログで書いたと思いますが、
社長の仕事は「決める」ことだけです。

そして、何かを決めることは
何かを「捨てる」ことでもあります。

もし、今後開発を重視して自社製品の販売にウェートを置けば、
(経営資源が同じ場合)本業のウェートを下げざるを得なくなります。
つまり、開発をすると決めたら、本業の方を捨てなければ
ならないということです。
この決断ができるかどうかです。

この決断は誰にもできません。
社長しかできません。
この決断ができれば、全てが回り始めます。
知財の活用も具体的に落とし込むことができます。
全ては「決断」にかかっているのです。

社長、「捨てる」覚悟で「決断」していますか?