知財活性化提言~その133:「見えにくい」技術をビジネスに活かす

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「後藤さん、この発明を特許にしても、
他社が模倣しているかどうかは発見しにくいと思うんです。
でも、今後、システムとして売り込んでいくことを
考えると、新たなコンセプトを先駆けて
特許に仕立てておくことは
意味があるのではないかと思えてきました。」

これは、ある会社の支援を行っている中で
新たなアイデアを特許として活かすべきかどうか
議論している中で、
その会社の方がおっしゃった言葉です。

ここに、知的財産の活用の本質が
垣間見えるのではないかと私は思いました。

一般論として、例えば工場での
ものの製造方法は、表に現れないことが
多いため、仮に模倣されても
その立証は難しいことがほとんどです。
その場合、私たちはその製法で
できた物も特許として権利化することを
お勧めしています。

しかし、目的が模倣を発見し、防止することではなく、
画期的な製造方法により今までと同等以上の
品質の商品が作れるのであれば、
(例えば、今までは不良品として
廃棄されていたものが良品に生まれ変わるなど)
その製法と製造設備をメーカーに
売り込み、ビジネスにすることが可能となります。

製造方法には、ノウハウになる部分も
あります(例えば、長年の経験による
職人芸的なところ)から、
特許で全てを開示するかどうかは
慎重に検討すべきですが、
目的が変われば、「表に現れにくい」技術を
特許として活用する可能性も
拡がってくるわけです。

ちなみに、上記の例では
先行技術の有無を調べてみて、
今後の対応を検討することにしました。

どんなビジネスを今後行い、
そのために必要な知財ツールは何か。

このコラムでも何度も申し上げていますが、
上記のような「表に現れにくい技術」を
ビジネスに活用するための戦術の一つとして
特許化するという選択肢も
頭に入れておいてください。