知財活性化提言~その172:中小企業こそ経営者は「決める」だけの体制作りを

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A:「後藤さん、いただいた案について検討しました。
また、こちらの質問にもお答えいただき、
案の内容についても理解できましたので
これで進めていただければと思います。」

B:「後藤さん、やらないといけないことは
多々あることも、ちゃんと優先順位をつけないと
いけないことも分かっているんですが、
マンパワーが不足していて、結局私が
やらないといけないことが多くなり、
業務の整理をできる状況ではなくなるんです。」

上記AとBは、全く違う会社の方がそれぞれ
私と打ち合わせした際におっしゃった言葉です。
ちなみに、Aは開発のご担当者、
Bは経営者のお言葉です。

私が、この対話から何を言いたいのかというと、
Aの会社とBの会社では、
どちらが経営者が本来やるべき仕事を
やっているか?
ということです。

Aの場合は、開発と知的財産について
開発の担当者に権限を委譲し、
その方の判断で物事が動くように
なっている(経営者はやるかやらないかの
決定をするだけ)ことが
推測できます。

一方、Bの場合は、若い方がまだ成長途上にあるという
事情を差し引いても、経営者が実務を兼務し、
本来やるべき仕事が十分できていない
可能性があるように思われます。

どちらがいいでしょうか?

知的財産の業務も、例えばベンチャーを立ち上げた当初は
組織体制があってないようなものなので、
経営者が実務を兼務することはいたしかたない部分があります。

しかし、たとえ時間がかかっても
社内で教育し、実務を任せられる
人財の育成が必要であることは言うまでもありません。
知的財産業務も同じです。

特に技術系の経営者は、自らが会社を立ち上げ、
かつ技術能力も高いゆえに
「自分でやった方が早い」という感じで
実務もやってしまいがちです。

そこはあえて、若い人財に失敗も含めて経験させるべきですし、
経営者は実務者に判断材料を提供させるようにし、
自らは「決める」だけにする体制・環境を
構築することが必要です。

時間はかかりますが、結局その方が
戦略の策定と実行もできるし、
会社は成長するのではないでしょうか。

「決める」ことができる組織体制の構築を
時間をかけてやっていきましょう。