知財活性化提言~その198:自前の知的財産権保有が絶対か?

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「社長、貴社がある会社と進めている
製造販売委託契約の骨子ですが、
ここに、商標を使用してよいという
項目がありますが、相手は商標登録を
しているのですか?」

「後藤さん、それがしていなんです。
こちらで商標登録をして自社ブランドとして
売りたいんですが大丈夫ですか?」

これは、先日私が支援をしている会社で
ある会社との製造販売委託契約の骨子を
定める交渉をしており、その骨子案を
拝見した上での私と社長との
やり取りの一部です。

私からは、まだ売れるかどうかわからない
(社長も、どれだけ売れるか疑問を
感じておられます)製品に対して
委託されているだけの会社が独自に
権利を取得・保有する際のリスクを説明し、
現時点では委託元で商標登録をしてもらい、
貴社は使用許諾を受けて販売し、合わせて
特許、商標保証してもらったらどうかという
アドバイスをしました。

「相手が保有していないから権利を取得する」
「自社で権利取得しないとブランディングできない」
という考えも確かにありますが、
そこには、将来のビジョンと現状のリスクを
天秤にかけて判断する必要があります。

今回の事例の場合は、製品が後発であり、
売れるかどうかわからないということと、
製品にはネーミングと製造元が記載されることから、
両方セットでブランドになる、つまり
自社で商標を保有していなくてもブランディングはできる
という判断のもとでのアドバイスでした。
まずは委託元でしっかりと知財管理を
してもらうことが肝要ということです。

もし製品が売れたら、そのときに
自社が販売する地域だけ商標権の譲渡を
してもらえばよいのです。

必ずしも自社で権利保有することが
得策ではない場合もあります。
よくよく検討しましょう。