知財活性化提言~その214:新製品と一緒にノウハウまでさらけ出すな!

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「後藤さん、この開発製品を今度展示会で
展示して、お客様に説明しようと思うんだけど、
見せても大丈夫かな?」

これは、先日お客様にご説明いただいた
その会社の新製品について、展示会に出展する
という話の中で社長様からいただいた質問です。

以前にもこのコラムで取り上げたかと思いますが、
企業活動の一環として
「開発した新製品をいち早くお客様にアピールするため
展示会等で公表する」ことが行われる場合がありますね。

今回の質問もそれと同様、あるシステムの
開発を行った成果として試作品が完成し、
その動作を展示会で披露し、来場者に見せようと
いうことでした。

ちなみに、その製品についてはまだ特許出願を
していません。

私からは、「展示会で説明するのは貴社の取組の中で
必要かと思います。ただ、その際にこの開発製品の
肝になる部分は完全にブラックボックスにして
隠してください。資料の配布もやめた方がよいと思います。」

という旨のアドバイスをさせていただきました。

展示会で新製品を披露する際には、知財に関しては
以下のようなリスクがあります。

1.特許出願する前に出展してしまうと、新規性が
なくなってしまう。
2.アピールしたいがために必要以上に説明をしたり、
写真撮影を許可したり、配布資料に書きすぎると
独自のノウハウまで漏れてしまう可能性がある。

1.については新規性喪失の例外の適用を受けて
できるだけ早く特許出願することでリスク回避が可能ですが、
2.についてはどうしようもなくなってしまいます。

実は、中小企業にとってはノウハウ流出の方が特許よりも
ダメージが大きいという場合の方が多いのです。

出展する前に、自社のノウハウとして隠すところと、
アピールするところを明確にしておき、説明者にも
周知徹底しておくことが大事です。

製品アピールは大事ですが、ノウハウまでアピールしないように
しましょう。