知財活性化提言~その237:「社長依存」」からの脱却

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「後藤さん、この会社の技術力と社長の
ノウハウは素晴らしいんですが、いかんせん
営業面と人材育成の面が厳しい状況のようですね。
この技術とノウハウを後世に残すために
この会社というか、技術を買ってもらえる
会社を探すことも提案しましょう」

これは、先日ある会社の評価をさせていただいた際に、
評価を依頼された金融機関の方との打ち合わせの中で
金融機関の方がおっしゃった言葉です。

評価させていただいた会社は長年技術開発とその
コンサルティングを専門に行っている会社で、
大学との共同研究や、NASAにも採用された
技術開発を盛んに行っている会社でした。
特許も複数県保有されています。

ただ、社長がご高齢であり、その発想力と
技術力は素晴らしいものの、それを継承できる
人材がいないことが課題になっていました。

またある会社では、
「後藤さん、私自身はやりたいことが山ほどあるんです。
でも、今の外部環境では本業を立て直さないといけないし、
人をすぐ入れることもできないし、マンパワーが足りないから
私が直接本業をやるしかないんです」

とおっしゃった社長さんもいました。

このように、中小の製造業やベンチャー企業は
「社長依存度」が非常に高く、外部環境の変化等で
社長が直接右往左往しないと会社が回らない
ことが圧倒的に多いですよね。

こういう時こそ、会社の保有している
「知的資産」をフル活用すべき時です。

当面は会社を立て直すために目の前の業務をこなさざるを得ないとしても、
結局知的財産だけではなく、外部・内部の人的資源などを見直し、
活用しないと生き残っていけないのではないでしょうか。

中小企業の経営者は毎日大変かと思います。
それを百も承知で申し上げれば、
中小企業で本当に大切なことは、
「外部環境の変化にも耐えうる組織を含む知的資産を構築すること」
なのです。

知的資産を棚卸し、「社長依存」から脱却できる体制を
構築していくこと、
難しいかもしれませんが、社長が本当にやるべきことは
それだけです。

「知的資産の構築と活用」を改めて見直してみてください。