知財活性化提言~その241:知財ライセンス交渉を成功させるための要件

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甲社長「現在はコロナ感染の影響で
本業の状況がよくない状態ではありますが、
この特許を活用した事業は当社で
今後進める価値は十分にあり、担当者も
何とか割り当てできそうです。是非進めたい
と思います」

特許権者乙「正直なところ、今日はここまで
具体的に話が進むとは思いませんでした。
凍結されるものだと思っていましたので
予想外です。技術面のサポートはしますので
よろしくお願いいたします」

これは、先日特許技術を活用した事業と
特許ライセンスについて、ライセンサー(乙)と
ライセンシー(甲)との間で交わされた
やりとりの一部です。

このライセンシーをライセンサーに紹介したという
ご縁もあり、私も同席させていただき
アドバイスもさせていただきながら交渉を進めました。

この交渉はいきなり条件交渉・契約に至ったのではなく
それまでに乙氏が頻繁に甲社長の会社に出向き、
自らの経験による技術的知見を社員にアドバイスした
実績を踏まえての交渉でした。

何とか事業化へ進むこととなり、
内心ほっとしています。

改めて、特許のライセンス交渉においても
・地道な活動による信頼関係の構築
・社長の決断
・外部からの客観的状況判断と適切なアドバイス

のどれが欠けても成立しないということが
この例でも同様であったということです。

私は拙著で、ライセンス交渉は
・相手の意図を探るための交渉
・条件交渉
に大きく分けられることを書きましたが、
これは完全に2つに分かれるものではなく、
一体的につながっているものであること、
また相手の意図を探る中には、特許権者の
ノウハウの一部を開示し、特許の有効性・有益性を
証明する必要があることも重要であることが
改めて示された形です。

交渉を成功させるための要件を知り、実行することが
大切です。