知財活性化提言~その253:知的財産権の「穴」

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「後藤さん、その方式だとちょっと違う形になってしまいますが
他社がこのアイデアを避けてくることを考えると
一緒に入れておいた方がよいですね。理解しました」

これは、先日あるお客様と打ち合わせをしている中で
お客様がおっしゃった言葉を意訳したものです。

そのお客様はある商品の改良版を考案され、
私が先行技術調査をさせていただいたのですが
その中で、取得する知的財産権の権利範囲を
拡張するための実施例として私が提案させていただきました。

お客様からすると、「それって実施もしないのに
なぜ検討しないといけないのか?」という感じで
私の意図を図りかねていたようでしたが、
「他社が実施する場合、このようなパターンも考えられ、
今の実施形態のままではサポートできない」旨を
申し上げ、理解いただきました。

このコラムでも、権利範囲を拡張するために
取るべき方法を書かせていただいてます。
以前にも、「他社ならどうするか?を想定して
実施形態を拡張させる」ことをこのコラムで
触れさせていただいたかと思います。

上述の例はその典型例で、
例えばA社がある製品を開発・量産化しようと
考え、B社の特許が支障になるかもしれないと
考えた場合、それをどうやって回避したらよいかを
必死で考えます。
(中には考えない人もいるかもしれませんが、
それは論外として)

B社の特許の「穴(=権利範囲に入らない部分)」
を見つけ、その「穴」に入り、かつ商品性も落とさない
構造や方法を見つけるという作業をします。

逆に言うと、B社からすれば、いかに「穴」をあけずに
知的財産権を取得するかを検討するでしょう。

開発競争の中では、知的財産権に関しては
そのような水面下での「せめぎあい」が毎日のように
展開されています。

貴社は現在どちらの立場でしょうか?
A社なら「穴」を見つける。
B社なら「穴」ができないように取得する。

どちらの立場にもなり得ます。
どちらでも対応できるように、自社や他社の知的財産権の「穴」
について確認をしておいてください。