知財活性化提言~その256:特許とマーケットから技術開発の方向性を決める

画像No.256

 

「後藤さん、この技術については
まだ改良の余地があります。それとともに、
新たな用途の探索もできるかなと考えています。」

これは、ある会社に訪問し特許分析の
打ち合わせをさせていただいた際に、
その会社の担当役員様がおっしゃったことを
要約したものです。

対象とする技術はすでに応用例として製品化も
されており、実績もあるのですが
さらに技術開発を進めることで他の用途への
展開も考えられ得る技術でした。
実際に製品サンプルも拝見し、私なりに
イメージもさせていただきました。

特許分析は、技術開発の方向性を探るべく
他社の特許ポートフォリオを見える化する
場合が多々あります。
その中で、「有用でニーズがあるが
技術開発が進んでいない領域」を発見できれば、
そこに投資していち早く開発をして
市場投入し、先行利益を得ることが
可能になります。

例えば、MR(複合現実)に関する技術は
日進月歩で進んでいますが、
高齢者等へのリハビリに特化したMR技術は
まだほとんど手掛けられていないことがわかれば、
高齢化社会が一層進む中でMRを活用した
リハビリシステムを開発し提供できれば
いいかもしれません。

単に、技術開発が行われていない領域を
見つけるだけでは片手落ちです。
ニーズがないからどこも開発を行っていない
場合もあるからです。例えば、家庭用マホービンの
保温性能は、保温性能を維持するために必要な
真空度は決まっており、いたずらに超高真空を狙う
ことは技術開発する意味がないということになります。

このように、特許分析で他社動向を知り、
自社の技術開発の方向性を「ニーズを超える」形で
見出すことが重要です。
特許分析とマーケット情報の有効な組み合わせをすることも
念頭においてください。