知財活性化提言~その41:知的財産活用に必要な「読む力」

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「特許の明細書の内容だけで
いろんなことを考えることができるんですね。
いやー、とても面白いです。」
これは、昨日訪問した会社様において、
特許の明細書案についての打ち合わせを行った際に、
社長様がおっしゃっていた一言(要旨だけ)です。
実際に明細書を書いていただいている特許事務所の
今回、その会社様が出願を希望されている特許について
所長様と一緒に訪問し、主に特許請求の範囲について
説明し、再度権利化する上での方針について
議論をしましたが、内容がブラッシュアップでき、
非常に有意義な打ち合わせであったと思っています。
その中で、上記のように仰っていただけたことは
こちらとしても非常にありがたいことでした。

さて、知的財産を活用するにあたり、その知的財産の
内容を理解し、検証することが当然ながら
必要になってきます。
その一方、特に特許の明細書や特許請求の範囲
(権利範囲を特定するところ)の記載は
専門用語が多く、また文章が長い(特許請求の範囲は
名詞に複数の修飾語が付加された長文である)ため、
理解することが難しい状態になっています。

しかし、それでもその知的財産の内容を理解し、
・押さえる権利範囲はそれで充分か?
・他社に対抗、或いは牽制する上で適切な内容か?

等々、今後の活用も見据えた上で充分検証をしなければ
なりません。そうしなければ、いくら権利化ができても
結局使い物にならない「お荷物」となってしまうからです。
つまり、知的財産の内容を「読み解く」力が必要なのです。
細かい内容は、専門家や詳しい人に教えてもらうとしても、
まずは実際に読んでみて、概要を把握する努力を経営者
自らが行わないといけないと私は考えています。
その上で、内容の理解と検証をし、最終判断を下すのは誰か?

言うまでもなく、経営者(或いは知的財産について決裁権のある
人)です。専門家の意見を聴き、その内容を踏まえ
経営者が決める必要があることは言うまでもありません。
しかし、中には専門家や担当者に判断を丸投げし、概要をろくに把握しないまま
いざというときに使い物にならないという段になって、
「何してるんや!」と怒る経営者がいることも否めない事実です。
知的財産は、貴重な経営資源であるべきということからすれば、
その内容(一言一句わかる必要はありません)を把握し、
経営に活かすのは経営者しかいません。
そのことを踏まえた上で、知的財産の取得と活用について
経営者自らがどういう方針とアクションを取るか、
考えてみてください。

御社では、経営者自らが知的財産を読み解く
努力をどこまでしていますか?