知財活性化提言~その56:知的財産活用が広まらない理由①~

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「後藤さんの本読ませてもらったんだけど、
知的財産の活用を普及させるのなら、
世の中にどんな知的財産があって、それが
どれくらいの価格になるのかをデータベース化
していかないといけないよね」

これは、先日ある会合で拙著をご購入いただいた
方からいただいたお言葉です。
ちゃんとお読みいただいたことに感謝するとともに、
知的財産の活用に関する貴重なアドバイスを
いただいたと思いました。

日本では、未だに知的財産の活用が普及していない
状況が続いています。
企業内では、防衛のみでいわゆる「死蔵特許」と
なっている権利が50%を超える会社がほとんどですし、
ライセンスによる収益獲得も全く進んでいません。
この理由の一つには、前述のお言葉にもあった、
「知的財産を売ろうにも、相場がわからないし
ニーズがどこにあるのかもわからない」状況である
からだと思っています。

土地であれば、どこの場所、どういう環境の土地が
いくらで取引されているかは少し調べればすぐにわかります。
これは、土地の売買市場がすでに確立されていて、
土地を買いたい人と売りたい人の意思が一致すれば
交渉に入ることが可能な状態だということですね。

一方、知的財産は(少なくとも日本では)そのような
取引市場がなく、知的財産の流通も全く普及していない
状態ですから、
「いったい自分が持っている知的財産はいくらなのか?
また価格がわかったとしてもその価格で買ってくれる人が
本当にいるのか?」がわからないため、
流動化が進まないのです。

知的財産も譲渡可能な動産ですから、充分売買できる
価値があるにもかかわらず、です。

この状況を打破しなければなりません。

何とか知的財産の流通流動化を根付かせることも
今後の企業の業績向上・成長発展に不可欠であると
私は考えています。

微力ではありますが、このような知的財産の流通が
活発にできるような土壌作りも少しずつ
取り組んでいこうと思います。

よろしくお願いいたします。