知財活性化提言~その60:「経営の中の知的財産活用」を改めて考える

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「この週末に、精読させて頂きました。今2回目、読んでいます。
正に、感動しました。
この本で、初めて、経営者、経営管理、を理解できる弁理士さん
(あるいは、士業の方)にお目にかかり、嬉しく存じます。」

これは、拙著をお読みいただいた方から頂戴した
感想の一部です。
(手前味噌になるかと思ったのですが、
あえて掲載しました)
こういうご感想がいただけたことに感謝するとともに、
改めて、知的財産の活用についてもっと広めていかねば
という思いを強く抱きました。

さて、このコラムではいろんな視点で「知的財産の活用」を
考えていますが、
今回は「経営の中における知的財産活用の位置付け」を改めて
考えてみたいと思います。

普通の人、今までの経営者は知的財産を
「守りの道具」と考えている人が大半です。
「自分の会社や商品を他社や他人に真似されないように
知的財産で守る」
これも、知的財産が持つ機能の一つですから
間違いではありません。

しかし、では本当に「知的財産で守ることができてきたのか?」
ということを考え直さねばなりません。
本当に守ることができていたのであれば、
何故中国企業や台湾企業に日本企業が買収されたりするのでしょうか?
ついこの前までは、日本企業がやっていたことを
他の企業が「真似」するのでしょうか?

知的財産の活用は、「真似を防ぐこと」だけを考えるのは
明らかに片手落ちです。
「真似を防ぐこと」という発想からは、知的財産をたくさん保有し
維持しようとする「コスト意識」しか生まれません。
 「利益を生み出し」てこそ、知的財産を活用できたといえるはずです。

特許を持っているから、商標をとれたから素晴らしいのではないのです。
使って、「利益」に変えることができてこそ、
「資産を有効に活用できた」「知的財産を取得してよかった」と
なるはずです。

この考えのもとに、自社の経営課題を解決する手段として
知的財産を活用できる会社が、そういう会社しか
今後は成長していかないのです。

御社は知的財産をどうとらえていますか?
「守りの道具」ですか?
「利益を生む有効資産」ですか?