知財活性化提言~その66:知的財産活用とビジネス転換

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「 B to Bのビジネスをされてきた会社の社長って、
なかなかブレークスルーができないんですよね。
今までの製品や考え方にとらわれてしまって。
B to Cの商品開発はそれではねえ・・・」

これは、昨年お会いした
人材育成のコンサルタントの方がおっしゃっていた言葉です。
(ふと思い出したので、改めて考えてみました)

その方は、元々大企業でのマーケティングをご専門に
されていた方で、一般顧客向けの商品開発の
マーケティングコンサルティングもされ、実績を
上げておられます。

近年特に、下請からの脱却や、自社ブランドで独自に
商品を世に出したいという中小製造業の社長様の
お話をよく聴きます。その際に、私も上述の
コンサルタントの方と同じ思いを抱きます。

極論かもしれませんが、
一般に、大企業から受注し、部品や製品を製造して
生き残ってきた製造業は、いわば「大企業の
指示通りにモノ作りが出来さえすれば食べていけた」
時代を経験しています。しかしそれだけでは
食べていけない企業が増え、何とかしないとと考えたときに
考え付くのは「B to Cへの転換」ですね。

しかし、安易に転換するのは考えものです。
まず、売る相手(ターゲット)が決定的に違いますし、
その相手がどういうものを必要としており、
それをどうやって売ったらいいか、等々・・・
今までのB to Bビジネスとは全く経験できていない
ことを検討し、実行していかなければなりません。
それを考えずに、「大企業で評価された技術や製品が
あるから、やっていける」と考えるのは大間違いで、
少し考えればわかるはずなのですが、実際には
それに気が付かず、「製品」を作るだけで
それを売れる「商品」にできていない会社が
非常に多いのです。

知的財産を活用する場合も、同じことです。
知的財産は、あくまでも企業(その経営者)が
自社の「本当の強み」を知った上で
今までの発想を転換し、本当にターゲット顧客が
必要としている「こと」を解決する手段として
使ってこそ、マーケティングと連動した
知的財産活用ができ、収益につながるのです。
「製品」ではなく、「商品」を開発する上で
どのように知的財産を創造し、活用するかを
考えなければ、結局B to Bビジネスの
保護手段としての知的財産でしかなく、
「コスト」でしかありません。非常にもったいないことです。

B to Cビジネスへの転換をお考えの社長さん、
一度お考えください。
今のお考えは「B to Bビジネス」の延長線になっていませんか?
「製品」ではなく、「商品」開発をしていますか?
そこに活かせる知的財産は何かを把握していますか?