知財活性化提言~その82:本当に事業化できる知的財産の活用とは

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「改めてこの仕事、本当に難しいと思いますね。
言ってしまえば残りかすのようなものを欲しがる
企業を探すわけですから。
本当にニーズがある技術は、向こうから
アプローチしてきますからね」

これは、現在一緒に仕事させていただいている
役所関係の人ととあるところへ訪問する前に
その方がおっしゃった言葉を意訳したものです。

私は特許技術のマッチング事業に携わっていますが、
上述のお言葉はその方の本音が口をついて出たものであり、
特許を媒介としたビジネスマッチングの難しさを
私も改めて肌で感じているところです。

さて、特許を折角取っても、活用ができないまま
社内で塩漬け状態で放置されている場合が少なくありません。
その原因はいろいろあります。例えば、

・担当者が退職してしまい、引継ぎ者がいない。
・コストが従来品より高く、採用するかどうかの時点でコストでNGになる。
・補完技術の開発が必要で、特許技術1件だけでは事業化できない。
・大手企業に売り込んだらノウハウを盗まれてしまいそうで売り込めない。

等々・・・

私には、もっと根源的な理由があると確信しています。
それは、そもそもその特許は取得するかどうかを判断するときに
誰と組み、誰に売って事業化するのかをちゃんと考えていない
ということです。

本当に有用な技術で、事業化ができるのであれば、
特許を取得したとき(あるいは特許を取得する前)に
既に事業化の目途がついているはずです。
実際、事業化に成功している企業では、特許や意匠を
取得したときには事業を軌道に乗せるためのアクションを
連携先や自社内で起こしています。

「鮮度が命」「ビジョンと戦略」、これに尽きるのです。

行き当たりばったりの技術開発と特許取得では
事業化は非常に難しいものであることを
肌で感じるべきなのです。

事業化のビジョンと、その中で作るべき知的財産と
その活用戦略を考えなければ
事業化は成功しないことを肝に銘じてください。