今回の知財活性化提言~第11回:ライセンス収益を得る前提(目的と効果)~

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「後藤さん、ご尽力いただきありがとうございました。後藤さんのおかげで

○○○○万円儲かりました。これからも経営の中の知財活用をどうするか考えていってください。」

この言葉は、まだ私が企業での知財業務を行っていたころに、ある会社との

ライセンス交渉の完了報告を行ったときの、当時の上司(取締役)から頂戴したものです。

私が特許をはじめとする知的財産の活用でいろんな方々のお役に立とう!と思ったきっかけであり、

今でもこの言葉をもらった当時の上司には感謝をしています。

今回は、ライセンス収益を得る活動をする上での「前提」についてお話しようと思います。

ライセンス収益を得たときには、「目に見える収益が得られる」という効果があります。

知的財産のライセンスによって得られるライセンス料は、会計上は「特別利益」

(企業の営業活動以外の活動で得られた利益)であり、販売管理費や製造原価がかからない

「純利益」です。したがって、ライセンス料が得られれば、それは企業の利益向上に

直結することになります。

私が、ライセンス収益を得る仕組を「異次元の仕組」と言っているのはここに理由があります。

しかし一方で、企業(製造業でもサービス業でも)の本来の活動はライセンス収益を得ることではなく、

商品やサービスを顧客に提供して対価を得ることにあることは、わざわざ私が言うまでもなく当然のことです。

つまり、自社で保有している知的財産を活用してライセンス料を得る根底には、

「得られたライセンス料を、今後どのように自社の事業活動に活かしていくか」が明確になっているという

前提がなければなりません。

もしこの前提がなく、ライセンス料を得ることそのものを目的化してしまうと、どうなるか?

単に知的財産の売買だけをする「ブローカー」になってしまいます。これでは本末転倒です。

知的財産を活用する究極の目的は「産業の発達」であって、お金を得ることそのものはそれを実現するための

手段にすぎません。

得られたライセンス料を、次の設備投資に活かす・研究開発資金にする・社会貢献に活かす・

新たな有能人材獲得に活かす、等々、、、

企業の経営戦略によって活かし方はそれぞれです。

大事なことは、「経営戦略・事業戦略の中でライセンス収益をどう活用していくか」という「ライセンス戦略」が明確になっているかどうかです。

あなたの会社は、ライセンスを得るための「目的」が明確になっていますか?