知財活性化提言~その17:知的財産を「投資」として活用するための考え方

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このコラムの第2回目で、「知的財産はコストではなく、投資でなければならない」

というお話をしました。

今回は、知的財産を「投資」にするということの意味をもう少し深く

考えてみたいと思います。

今年の7月より、私も携わっている業務の一環として、中小企業を訪問し、

技術内容や知的財産の内容・活用等について2~3名でヒアリングを行っています。

昨日もある会社を訪問し、ヒアリングに同席しました。その中で、

技術のトップである専務が「自社の固有技術を世に広く知らしめることが夢である」

旨を語ってくださいました。素晴らしことだと思いながら拝聴し、

そのためにどうすればよいかを一緒に考える機会を得たということです。

ただ、その固有技術を特許として保有していても、なかなか売り上げに

直結しないのが現状で、大きな悩みであることも仰っておられました。

つまり、特許が現在は「コスト」の状態になっていて、経営資源として

活用できていないということになります。

これは、中小企業に限らず多くの企業が抱えている共通の悩みです。

ではどうすればよいのか?

その第一歩は、「その知的財産の価値を、売りたい人に理解してもらえるツールに変換し、

その価値を見える化する」

ということです。

特許自体は、登録されれば特許公報が発行され、その内容は誰でも見ることが

出来る状態になりますが、その内容を見ても、(特に文系の人は)

何が書いてあるのかが分からないというのが通常です。

でも実際にその特許を使って開発した商品を売り込む際には、

それを分かりやすく、かつ「その機能ならお金を払ってでも買おう」

と思ってもらわなければ売上にはなりません。当然のことです。

このコラムでも「見える化」の重要性をお話していますが、

特に重要なのは「売りたい相手にわかるような見える化」をすることだと思います。

一言でいうのは簡単だと思われるかもしれませんが、これができなければ

特許はいつまでたっても無用の長物でしかないことも事実です。

知恵を絞り、売りたい相手(=買ってくれそうな相手)の人物像を

想定し、どうすれば価値を分かってもらえるかをとことん考え抜く必要があるのです。

それによって、知的財産は「有効な経営資源」となり、

「先行投資」ができたということになるのです。

「どうやって分かりやすく伝えるか?」

是非考えてみてください。