知財活性化提言~その20:知財活用に必要な事前準備~

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「私は、コンサルティングの中でクライアント会社の従業員に

何回もロールプレイングをさせています」

先日、私がメンバーになっている研究会のオープンセミナーを

受講した際に、講師のコンサルタントがおっしゃっていた言葉です。

そのコンサルタントは、傾きかけていたタクシー会社を

見事よみがえらせた凄腕のコンサルタントで、一つ一つの言葉に

実績に裏打ちされた重みがあり、非常に参考になりました。

ところで、上述の言葉、これは営業だけではなく、

知的財産の活用にもあてはまります。

いや、あてはめないといけないと私は思っています。

それはどういうことか?

例えば、知的財産の活用の一形態として、「他社からライセンス収益を得て

次の研究開発投資や、商品開発投資に活かす」ということがあります。

その場合、当然ながらライセンス収益を得る相手(ライセンシー)と

交渉をすることになってきます。

前回、ライセンス交渉に必要なのは「聴く」ことだと申し上げました。

では、実際の交渉の場で、全く練習もせず相手のことを想定もせず

「聴く」こと、相手の本音を引き出し、交渉を有利に進めることが

果たしてできるでしょうか?

まず不可能です。

私が会社で知的財産のライセンス交渉に臨む際にも、

その前に必ずどのようなことを言い、相手がどのような答えを返してくるかを

想定し、社内でロールプレイングを十分行った上で交渉に

臨んでいました。

実際の交渉においてロールプレイング通りにいくとは限りません。

しかし、このロールプレイングをしておくことで、

こちらが想定していた予測と、相手の意図とのギャップや一致点が

はっきりし、こちらの今後の交渉戦術や妥結点を

見出しやすくなります。

一方、全くロールプレイングをせずぶっつけ本番で臨んでも、

(たまたまうまくいくことはあるでしょうが)

まず交渉は成功しません。結局相手のいいなりになり

不利な条件で契約してしまうのがオチです。

そのような不幸な結果を招かないためにも、

事前に十分な訓練・シミュレーションをしておくことが

非常に重要なのです。
あなたの会社では交渉前に

ロールプレイングをしていますか?